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健康保険組合連合会より掲載しています。無断転載は禁止します。


H24.01.13掲載

   
親ごころ・子ごころ [今から始めよう介護の備え] vol.10

野原すみれ 『死ぬまで元気に自分流』・著者

親子それぞれの心配事
 
 親のことで一番心配なのは何か、と母一人子一人の息子(42)に問えば「お
金があるかないかです」と即答。いくらお金は生活に必要とはいえ「身も蓋も
ないお答えね」と不快感を表すと「僕、お金ないから。もし母が寝たきりにな
っても、介護費用を出せないので」と言い訳する。あるかないか聞けばいいの
にと促せば「いや〜ボク、男ですから、そんなみっともないこと聞けないです」。
「みっともないと思っている方がよほどみっともないわよ」と言いたいのを
我慢したが何かすっきりしません。

 娘、息子をもつ70代前半の母親に同じ質問をしました。「子どものことで最
も気になるのは何かしら」、やはり「一番はお金です」と答えました。

 会社の倒産、リストラなどで職を失ったり、病気や災難に見まわれた時に備
える「貯金はあるのかないのかがとても心配です」と真剣な面持ちです。

 日々の暮らしは年金だけ、貯えは葬儀や介護費用だから「子に回すお金はあ
りません」と冷静です。

 一昨年の夏に高齢者所在不明事件が続出した時、友人が「全く役立たずの年
寄りだったんだ」とつぶやくのを耳にしドキッとしたものです。誰だって絶対
に貧しくはならぬという保証はないのですから。

 やっかいものでも役立たずでも、子の顔や名前を忘れても、病気でも、お金
がなくても「あなたは大事な人よ」と私は笑顔で言ってもらいたい。

 そんな親子関係はどうすれば可能なのだろう。おせちを頂きながらおトソの
力も借りて本音で話し合いましょうよ、お正月ですから。
  

     

 

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